小沢健二@Zepp DiverCity

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オザケンのライヴに行ってきた。はじめて。

完全に棚ぼただった。「チケットを譲って貰えた」というので便乗した。

本当に行っていいのかい?だってかなりのプレミアムなライブなんじゃないの?オザケンって滅多にライブしないイメージだし。そりゃあ前のめりで食いついたさ。

 

正直に申すと、僕は小沢健二はにわかだ。今夜はブギーバックとかラブリーとか、有名な曲はさすがに知っている。ラブリーとかが大ヒットしているとき、僕は中学生だった。オザケンといえば渋谷系のお洒落なイカす音楽というイメージ。当時僕はそんなお洒落とは対極なメタル音楽を好んで聴いていた。僕には関係のない世界だと思っていた。その話は長くなりそうだから割愛するけど。

そんな僕も大人になり、ファンクやブラックミュージックの素晴らしさをようやく理解してきたつもり、というタイミングで、オザケンの音楽の魅力というものをこの年でようやく理解した。

遠回りしたけど、このタイミングでオザケンのライブを観ることができて僕は幸運だと思った。

いままで散々オザケンをスルーしていた分の蓄積されたブランクがあるのだ僕には。オザケンの音楽を新鮮に体験した僕はなんて贅沢かと。もしかしたらあの現場で僕が一番感動していたかもしれない。「オザケンやべえ…」と。

だって、みんな既に知ってるよね。オザケンの音楽がヤバイことなんて。

この状況を、食べ物で例えるとしたら、「いままでショートケーキの存在は知ってたけどそういえばちゃんと食べたことがなかったので、改めて食べてみたら美味すぎてビックリして「なにこのイチゴとか、やばくない!?」って言ってる、みたいな。それくらい深刻な状況かもしれない。

なぜ僕はもっとはやく気がつかなかったのかと。気がついて良かった。僕には聴くべき音楽がまだまだたくさんあるんだと思った。

往年のキラーチューンが目の前で演奏されると、目の奥がキュッっと熱くこみあげるものがあった。にわかのくせに。こんなにわかな僕ですら泣きそうになってるんだから、昔からのファンの人はどうなってしまうんだと。周りを見るとみんな泣いていた。そりゃ泣くわ。これは泣くだろ。俺も泣いたし。

 

そして新曲を7曲もやってくれた。この新曲がどれも素晴らしかった。実はまだ音源化されてないらしい。是非アルバムをリリースしてほしい。

そして、できれば今年のフジロックにも出てくれないだろうか。ちょっともう一回観たい。かなりヤバかったから。