FUJI ROCK FESTIVAL 2016_7.24 Sun(Day 3)

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FUJI ROCK FESTIVAL '16_7.22 Fri(1日目) - 音楽と映画のブログ

FUJI ROCK FESTIVAL '16_7.23 Sat(2日目) - 音楽と映画のブログ

 

フジロック3日目(最終日)

 

この日も暑かった。

たしか10時くらいに起きたと思う。テント暑すぎ。まるでビニールハウス。

 

今年は3日間で3日目の1日券と土日2日券のチケットがソールドアウトしたらしい。ということは今日は人が多い。レッチリ効果?それともベビメタ?

ツイッターで検索すると、「ベビメタファンが朝からすでにホワイトステージの最前をキープしてるぞ!」との情報が。ネタなのか本当なのかはわからんが、浮き足立った感じを察した。熱中症でしぬぞ!

今日は荒れそうな予感…。

 

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朝食は優雅に昨日と同じ。これは完全にハマった。テントサイト内にある食堂の和定食セット。しかし、今日はタイミングが悪くすごい行列で30分くらい並んだ。お店の厨房はパニックになっていた。それでも手を抜かずに美味しいご飯を提供してくれる素敵なお店だった。

 

この日は昼一から見たいものがあったので、12時頃入場。

 

12:40〜 RED MARQUEE

DMA'S

 

僕は毎回フジロック行く前に、出演者をざっくりとyoutubeで予習して何を見るかとか選んで計画を練るのだけど。このバンドのこのPVを見て、なにか感じるものがあり、「これは見とかないといけないやつなんじゃ」と期待して見たわけです。

 

結論から言うと「そうでもなかった。」

僕の「なにか感じるもの」なんてそんなもんで、まあ普通でしたね。ボーカルが完全にオアシスのリアム・ギャラガーに影響されましたって感じ。しかし決してオアシスほどのスケール感もある筈もなく。とフガフガした感じ。もっとエモいのを勝手に想像していたんだけどなあ。と、勝手なことを言って本当すまん。

 

14:00〜 RED MARQUEE

TROYE SIVAN

南アフリカ出身、オーストラリア育ちのシンガーソングライター。2014年の1st EPは66か国のiTunesで1位、全米5位。TIME誌の“2014年最も影響力のあるティーン”の一人に選ばれ、テイラー・スウィフトサム・スミスが大絶賛。

 

という、プロフィールで、音がいまどきの流行りのEDMということで、これからくるであろうムーブメントを察知し「これは見といたほうがいいやつなんじゃ」と、ミーハー心で見たわけです。

 

結論から言うと「そうでもなかった。」

僕の「これからくるであろうムーブメント」の察知などそんなもんで、まあ普通でした。たしかに音はいま流行りのEDMやダブステップをなぞっているけど、普通のアイドルでした。廉価版ジャスティン・ビーバーってかんじ。さっきから勝手なことばかり言って本当に申し訳ない。

 

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このあと、見たいものが続いて忙しい。食べる暇もないので、ここでしっかりと食べておかないといかん。ということでのステーキ丼。肉が柔らかくて美味しかった。肉をダブル(大盛り)にすればよかった。(ちなみにこれめっちゃ並んだ。)

 

 

15:50〜 RED MARQUEE

SHERBETS

 

この時間に出演予定だったTHE AVALANCHESが体調不良により急遽出演がキャンセルされ、代わりにSHERBETSが出演するというので見に行った。

開始早々「見にきてくれてありがとうね。」と。ベンジーがそんなこと言うのって珍しい。

ブランキーは僕の青春で、ベンジーに憧れてギターを練習したし、いまでも憧れの存在だし、ベンジーグレッチで殴ってほしい。

それにしてもベンジーグレッチって、コードをジャン!ってやるだけでなんであんなにいい音なんだ。乾いた枯れた音。

そういえば今年の前夜祭は、甲本ヒロト奥田民生、そしてベンジーが即席のバンドを組みセッションをしたらしい。完全に我々30代を殺しにかかっている。その情報は行きのバスの中でツイッターで知ったのだけど、羨ましすぎてグギギと奥歯がすり減って奥歯が無くなるかと思った。

憧れのミュージシャンがまだ現役でカッコイイままでいてくれている。その姿を見るだけで元気になれる。

 

16:40〜 GREEN STAGE

KEN YOKOYAMA

 

ベンジーからの横山健という。ベンジーを見た直後にちょっと移動したら横山健がライヴやってるんすよ。すごくないすか。どんな状況だよこれは。僕らの青春をどんだけ集めれば気がすむんですかねえこのイベントは。

なんか機材トラブルがあって若干中断し、苦笑いしながら構わずにそのまま続けているのがカッコよかった。その場でギターのチューニングも自分でやる姿がパンク畑の人だなーって改めて思った。あと、チューニングするとき音は消さない←ここポイント。そこからのStay Goldという。完璧すぎ。

横山健グレッチが似合う。緑のグレッチかっこいい。

そして、健さんって一見怖そうなんだけど、喋ったらめっちゃ可愛い。というギャップ萌えな部分があって推せる。絶対いい人に違いない。

 

 

18:10〜 WHITE STAGE

BABYMETAL

 

そして、ベビメタ。

BABYMETALの海外での活躍がすごすぎる。

イギリスのメタルフェス、Sonisphere Festival 2014や、Reading & Leeds Festivalのメインステージに出演したり、レディ・ガガのツアーにサポートアクトに抜擢されたり。米ビルボード誌アルバムチャート39位(日本人では坂本九以来の53年ぶり史上2組目の快挙)だと。

そりゃあ一目見てみたい。ちょっと早めに行ったつもりだったがすでにすし詰めで、手前のところ天国からすでに入場規制用のロープが張ってあり厳戒態勢だった。こんなにホワイトステージに人が集まってるのを見たのははじめて。

 

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人をかきわけなんとかステージが見えるところまで来れたけど、微妙にちょっと遠い。これは完全にキャパオーバー。しかし観れただけでもよかった。いま旬のホットなものをみんなで共有できた満足感に満ちた。(ミーハー)

そしてファンが朝からホワイトステージの最前をキープしてるぞ!とか、黒Tの人がいっぱいいる!みたいな情報があったけど、そのファンの熱さというのは、後ろすぎてあまりわからなかった。前のほうはサークルモッシュとか起こっていたのだろうか。そういうのも見たかった。

そして、気になっていたのは「実際、音はどんな感じなのか」なんだけど、たしかに演奏はめちゃくちゃ上手い。しかし歌をちゃんと聞かせるJ−popのバランスであり、演奏がメインではない。歌を引き立たせるためのポップソングなのも承知だ。彼女たちはあくまでアイドルなんだなって感じた。

かといって、「こんなのメタルじゃねえ」みたいなことが言いたいわけではない。そんなみみっちい事を気にしているわけじゃない。メタルの人だってみんなの心をキャッチするためにポップなことしてるじゃん? 僕は決して「アイドルだから」とか「メタルだから」という差別はしない。どっちも肯定しているし。ジャンルなんて関係ない。むしろ、アイドルとして世界にのし上がるほうが逆にパンクだなって思うくらいまである。

そして、ベビメタちゃんの3人はとっても可愛かった。こまかいことはどうでもいい。可愛いは正義。

 

 

21:00〜 GREEN STAGE

RED HOT CHILI PEPPERS

 

そしていよいよこの日のヘッドライナー、念願のレッチリ

僕はいままでレッチリのライヴを見たことがなかった。レッチリ、初めて買ったCDは1991年の「Blood Sugar Sex Magik」で、それと1999年の「Californication」の2枚くらいしかちゃんと聴いてないにわかであるが、僕は「レッチリのギタリストはジョン・フルシアンテが至高。」ということは自信もって言いたい。

そんなことを言うと古参ファンから「お前、ヒレル・スロヴァク知らないの?ジョンはヒレルに影響受けてるし彼のギターは〜」と顔を真っ赤にして怒られる。

レッチリというバンドはギタリストの入れ替わりが激しい。これだけ多くのギタリストが交代を繰り返したバンドも珍しい。そのたびに音楽性も変化してブラッシュアップを重ねてきた。なので時期によって音の印象が違ったり、「俺はやっぱ初期の頃の〜」という風に語られることが多いバンドなのかもしれない。

2009年にジョン・フルシアンテが脱退し、ジョシュ・クリングホッファーが現在のギタリストである。彼は36歳と若く、正直ジョン・フルシアンテの代わりには及ばないと思っていた。僕はなぜジョンがいた頃にレッチリのライヴを見に行かなかったのかと後悔の念がいまだに消えない。

しかし、今回はじめてレッチリフジロックのグリーンステージで見て、上記のあーだこーだ言ってたことがすべて吹っ飛んだ。「いまのレッチリが最もかっこいい」それでいいじゃん。というか、レッチリはいつだってカッコいいに決まってるだろなに言ってんだ!と、長年の「レッチリのライヴ見たことないコンプレックス」が解消して急に体が軽くなって怨念の呪縛から解放された気分になった。

フリーのベースがスゴイとかヤバイとかは、言わずもがなで。アンソニーもチャドも然りで、やっぱ「新しいギタリストは?」が一番気になるところだと思う。

僕はジョシュ・クリングホッファーのファンになった。カッコよかった。見た目もなんかカート・コバーンみたいだったし。そしてエフェクターの使い方が好みです。ノイズ混じりのトレモロがカッコいい。

僕はもう二度とジョシュ・クリングホッファーをジョン・フルシアンテと比べたりしない。ジョシュは「新しいレッチリの音」にしっかりと貢献していた。現在のレッチリの格好良さを更新したギタリストなんだと。ジョンとはタイプが違うからこそレッチリの音楽が更にブラッシュアップしたんだと。その功績ってすごいことだと思う。プレッシャーも半端ないはずだし。

でもこれだけはやっぱり言いたい。フリーのベースやばすぎ。フリーはバケモン。なんだあれ、あんなベースはじめて見た。

 

 

23:20〜 GREEN STAGE

電気グルーヴ

 

そして、レッチリからの電気。

レッチリ見た後に電気も観れるとかやばくないすか。ヘッドライナー何個あんだよ。電気グルーヴは今回クロージングアクトという位置だったんだけど、完全に雰囲気はヘッドライナーだった。グリーンステージ全体がダンスフロアになって、苗場の大自然の山や森が巨大なクラブになったかのように。

楽しすぎた。そして、クロージングという時間帯もあって、ちらほら帰る人(明日月曜だし)がいて、僕が芝生に椅子を陣取ってたスペースがわりとポッカリ空いて、ゆったりと優雅に観れた。芝生で自由に踊り放題。本当にいいの?って思った。ラッキーすぎる。贅沢すぎて頭おかしくなるかと思った。

そして後半、N.O. → 富士山 → シャングリラ → 虹 と畳み掛けてきた。最後はちゃんとみんなの期待に応えてくれるんだなと。特にシャングリラが始まった瞬間の多幸感がすごかった。あのイントロのキラーチューンっぷりは相当で、巨大な花が咲いたみたいなパァァァ〜〜!って辺り一面がキラキラした。20メートルくらいの花が咲いたみたいな(トリップ)

 

卓球が「僕らはフジロックには特別な思いがあるので、呼んでくれて嬉しいです。20周年おめでとう!」みたいなことを言っていた。

最後はステージのスクリーンに「オメデトウ 20周年」という文字が出て終わった。

 

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その「オメデトウ 20周年」の文字を見て、今年のフジロックは終わってしまったのかと。急に淋しくなった。楽しかっただけに終わったときの淋しさが倍になって返ってくる。毎年この3日目のグリーンステージが終わる瞬間が一番淋しい。しばらく余韻にひたった。

 

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そして毎年恒例の、入口ゲートの「SEE YOU」の文字。

今年は、来年の日程も書いてあった。来年もまた来るぞと強く思った次第です。

 

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お腹がすいたので入口付近の駐車場の屋台があるところでステーキ丼(肉ダブル)を。肉が柔らかくて美味しい。疲れた体に元気が。

 

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テントに戻る途中で、ビールとフライドポテトとソーセージを買い。テントで晩酌をし、このまま朝まで過ごしたい。寝るのが勿体無い。という名残惜しさでたまんない。しかし、次の日はテントなどの荷物を送るにはヤマト便の受付が午前11時までなので、それまでにテントなどを撤収しないといけない。そんなに夜更かしはできないのである。ああ、淋しい。

 

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翌朝、9時くらいに起床。なんだかんだ11時には荷物を送る手配が終わり。シャトルバスに乗って越後湯沢駅に行き。越後湯沢からは新幹線で東京に帰った。

シャトルバスは長蛇の列でたぶん1時間くらいは並んだ。そこから駅までバスで40分くらい。

越後湯沢に着いたのは13時くらいで、新幹線のチケットを買うのも1時間くらい並んだ。指定席は15時台までいっぱいらしい。自由席ならホームに並べば乗れるので、たしか14時台の新幹線に乗って東京駅まで帰った。

 

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新幹線のチケットを買ってから、駅の立ち食いそば屋で冷やしとろろ蕎麦を食べる。

この立ち食いそば屋の蕎麦、去年も食べたのだけど、立ち食い蕎麦屋という概念を無視した美味さ。新潟はへぎ蕎麦が名物だけど、立ち食い蕎麦までレベルが高い。コシがあるんだよなあ。これは毎年食べたい。

 

そして、駅でお土産を速攻で買って、すぐにホームに新幹線に乗るために並んだ。

 

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新幹線の中で、買ったばかりのお土産を早速貰い食べる。新潟名物笹団子。笹がその辺の森で採ってきたかのような手作り感。開けると柔らかめの団子のハンドメイド感もあり、日本昔話に出てきそうな風格。

「なにこのリアル…!?」と思わず新幹線の車内で大きめの声を出してしまった。

めっちゃ美味かった。

 

新幹線は爆睡。気づいたら東京で、あっという間に帰ってきてしまった。東京の駅はみんな忙しそうに早足で目まぐるしい。僕のなかでは寝たせいもあり新潟から東京まで一瞬で着いた感覚なので、東京の現実とのギャップに苦しんだ。

 

17時には自宅に帰った。家に帰るまでがフジロック。今年も無事に楽しめてなによりだ。今年も本当に夢のような3日間だった。来年も行けるといいなあ。

また来年。

 

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