朝霧JAM 2012_1日目
朝霧JAMに行ってきました。
めちゃくちゃ楽しかったんすけど、もう何から書いてよいのか
朝霧JAMというのは、フジロックなどを主催しているSMASHが毎年オーガナイズしている野外音楽フェスなんですけど、
このイベント、チケットを取るのが難しいと評判でして、前売りチケットが出演者も発表になってない段階で完売してしまうという。
「とりあえず来てしまえば確実に楽しい」という保証を知っている者達が毎年チケットを早々に争奪してしまうというイベントらしいのです。
10/5(金)〜10/8(月)の4日間、テント泊の3泊4日で、友達7人でレンタカーを借りて行ってきました。
場所は静岡の朝霧高原。
10/5(金)の深夜0:00頃〜東京を出発。
(チケットを忘れて一旦家まで取りに戻るというトラブルもありましたがそこは割愛…)
2:00頃、高速に乗る前に町田のドンキホーテで食料や飲み物、酒などを大量に買い込み、いざ静岡へ。
10/6(土)の朝6:00頃、朝霧高原に到着。
駐車場から富士山が目の前に!
富士山超でけえ!
開場は9時からなんすけど、6時頃の時点で既に長蛇の列が…
みんないい場所にテントを設置したい一心で夜中に出発し、朝早くから並んでいるのです。
ひとまず最後尾に椅子を並べ、眠気でうとうとしつつ開場を待ちます。
しかし、並んでいるだけなのにすでに楽しい。もうこの駐車場の時点で集まっているお客さんの雰囲気がみんな楽しそう。回りを見渡すとこなれたお客が多く、駐車場はすっかり和みまくっている。待っているだけだというのに楽しいとか…常軌を逸する事態ですよ。
それにしても気温が寒かった、高原の朝方は真冬のように冷え込む。友達がなにやらバーナーみたいなのでお湯を沸かし、コーヒーを入れてくれた。
なんだよそれ、すげえアウトドアじゃん……
アウトドア気分が高まるアイテムにテンションが上がる。
そんでいよいよ9時になり、開場となるのですが
ここからちょっと忙しくなります。
急いで大量の荷物を車から降ろし、運び、テントやらの設営にとりかかるのですが、会場の中のテントサイトが結構広い。重い荷物を何往復も運んだりかなりの重労働。
いい場所を確保すべく、7人は事前に打ち合わせした動きでなるべく迅速に仕事にとりかかり、黙々と荷物を運び、せっせと4人用テント×2、2人用テント×1、タープやテーブルなどをあっという間に設置しまして、みんな前日から寝ないでここまで来て相当疲れている筈なんだけど、これからはじまる2日間をいかに快適に楽しむ為と思うと、疲れなんてまったく感じないのだから不思議だ
なんだかんだ全ての準備が整い一息ついて乾杯に落ち着いたのが、たしか昼の12時頃。お腹も減っているがかなり眠い。全員昨日からほとんど寝ていない上にあんまり食べてもいない。
ひとまず焼きそばを作ってもらう。労働のあとのキャンプの焼きそば。これが死ぬほど美味かった。
で、食うものを食ったら眠たくなってくる。
しかし、寝るのがもったいない。楽しすぎて寝るのがもったいない。というかまだここに来てテントでダラダラしてるだけだし、音楽フェスに来たわけなんだけど、まだなんにも始まってもいないのに楽しいって一体どういうことなんだと、楽しいにも程があるぞと、
ひとまず「何にも観ないで寝るという贅沢を味わう」と、自分に言い聞かせて2時間ほど仮眠することにした。この先はじまったばかりだ、ここでちゃんと寝とかないといかん。
15:30 - 16:20
・Rainbw Stage
GOMA&THE JUNGLE RHYTHM SECTION
テントで2時間ほど仮眠をし、起き抜けにGOMAのライヴがはじまる。なんとも贅沢な目覚ましだ。
彼のライヴは頂というフェスとフジロックとで、観るのは今回3回目なんですけど、このGOMAという人はディジュリドゥというボーボー鳴る長い棒のような民族楽器を演奏する人なんですけど、複雑に絡み合う太鼓のリズムがカッコいいんですよ。
彼は2009年に交通事故にあってしまい、記憶障害になってしまったらしいんですけど、それまでの記憶と、これからの記憶がほとんど覚えられないらしいんです。
なので、いまこの瞬間のステージに立っていることも忘れてしまうかもしれない、どうやっていまこのステージに辿り着いたのかも分からないらしい。
想像も絶する状況です。奇跡のような話です。
それなのになんでそんなに凄いライヴができるのかと。なんて尊いライヴなのかと、何度見ても目頭が熱くなってしまう。
そしてふたたび腹ごしらえ
つくねと
サイコロステーキと
美味いヨーグルトと
すげえいい天気
17:00 - 18:00
・Rainbw Stage
トミー・ゲレロです。
とにかくギターの音がいい音でした。しっとりと和みました。空が夕焼けからだんだん夜になっていく行程を眺めながらのライヴがとても気持ちよかったし贅沢な気分になった。
18:40 - 19:50
・Rainbw Stage
WILKO JOHNSON
ウィルコ・ジョンソンといえば、Dr Feelgoodというバンドのギタリストなんですが。Dr Feelgoodというバンドは70年代のイギリスのバンドで、彼の独特の鋭いカッティングギターはのちの多くのミュージシャンに影響を与えたらしいです。ダムドとかクラッシュなんかも影響を受けたそうでパンクロックのルーツとも言われているんですって、日本ではミッシェルガンエレファントなどが影響受けたというのは有名な話です。
かくゆう僕も、彼のギターをはじめて映像で見たとき(18歳くらいの時に友達の家でVHSのライヴビデオで見まして)かなりの衝撃を受けたんですけど、
なにが凄いって、あの鋭いカッティングをピックを使わずに指で弾いているんですよ。
指でなんであんな音が出るんだと、指痛いじゃねえかと、なんでピック使わねえんだよと。
とにかく衝撃でした。真似したけど無理でした。
あんな弾き方であんな音を出せるのはひょっとして世界中で彼一人なのかもしれんとも思った。それが長い時を経て、生で聴けるだなんて…。
彼のトレードマークはほかにもありまして、テレキャスターにカールコードのシールドをアンプに差し、コードを伸び縮みさせながらステージの前と後ろを行ったり来たりするという独特な動きとか。
あと、ギターをマシンガンのように構えるポーズとか、マシンガンのような早さで弾くからマシンガンギターとも称されてもいたり。
とにかく、ギタリストとしてのキャラクターが濃すぎるというか、憧れる要素が多すぎる人なんです。
で、実際にステージに立っているウィルコ・ジョンソンが、昔見た当時の映像そのまんまの動きで、当時のままのキレのある演奏を聴かせてくれて嬉しかった。ソロという編成でありながらDr Feelgoodの曲も何曲もやってくれて本当に嬉しかったです。
18:40 - 19:50
・Rainbw Stage
LEE‘SCRATCH PERRY
ウィルコ・ジョンソンに続きリー・ペリーという。
パンクのルーツから立て続けに今度はレゲエのルーツに迫るという、なんて忙しい夜なんだ。そんなたった一晩でロックの核心に触れてしまっていいのかよとドキドキした。
リー・ペリーといえばレゲエの神様だとか生きる伝説だとか称され、崇拝される存在だそうですが、あのボブ・マーリーをはじめ多くのミュージシャンのプロデューサーやエンジニアでもあったらしいです。自宅のスタジオでレゲエやダブというジャンルの音楽を作った一人だという。
そんで、ステージの上のリー・ペリーは派手な格好で「リラックス、リラックス」という言葉を連呼しておられましたので。お言葉に甘えて芝生に寝そべってライヴを見てみた。
それはもう自由にもほどがあるし、自由が過ぎて、極度の自由という後遺症で社会復帰できなくなってしまうかもしれんと逆に不安になった。
そして理屈とかぬきに目の奥がじんわりとしてきて無意識に泣きそうになったというかこっそり泣いたんすけど理由は分かりません
その後テントに戻り、レトルトのカレーを温めて食べたり、くだらない話をしながらマッタリと過ごし、やっぱり寝るのがもったいなくて、いつまでもダラダラと過ごしていたんですが、そういう時間がやっぱり一番楽しかった
インスタントコーヒーを飲むためにお湯を温めるだけでも楽しい。
普段なにげなく食べているお菓子の味もいつもよりも甘く美味しく感じる。
この不思議な特別感は一体なんなんだ。この楽しすぎる空間は一体なんなんだ。
しかもただのキャンプとはまた違った特別感がある。きっと朝霧JAMというイベントに同じ目的で来ている人が何万人規模で同時にキャンプをして過ごしている一体感が楽しいのだと思った。回りを見渡せばガヤガヤとそれぞれ楽しんでいるのが心地良すぎる。
フジロックにもテントサイトがあるしキャンプもできるんですけど、フジロックの場合はテントではただ寝るだけって感じで、こんなにのんびりは出来ないんですよね。
本当に素晴らしい環境のフェスだと思ったし、これは一度体験すると癖になるなあともの凄く実感した。
そんな感じで1日目を過ごしました
2日目につづく