FUJI ROCK FESTIVAL 2017 7.27(fri.) 1日目

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フジロックに行ってきた。3日間。今年は3日間ともにひどい雨だった。雨は体力と精神力を根こそぎ奪ってゆく。途中何度か心が折れそうになったが、なんとか3日間のりきった。結果的に悔いの無い充実した3日間だったと思う。

 
7/27(金)
起床 4:00
出発 5:00
 
バス乗車 6:20

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新宿発のツアーバスに乗車。

 

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2回ほどサービスエリアにて休憩。どこのサービスエリアかわかんないけど売店で買ったカレーパンが美味すぎた。なんか手作りの味がして揚げたてだった。
 
会場到着 10:10頃

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去年同様、テントサイトにてテント泊。テント一式は事前に宅急便で会場に送っていた。

 

テント設置 10:30〜12:00

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今回テントを建てたピラミッドガーデンというテントサイトは、小さなステージがあり、ASA-CHANG & 巡礼がライブをやっていた。
 
 
PYRAMID GARDEN 10:30〜
ASA-CHANG & 巡礼

ASA-CHANG & 巡礼の音楽をBGMにテントを設置していた状況がとてもシュールだった。ASA-CHANG & 巡礼の音楽の世界観が中毒性がありすぎてやばい。ずっと聴いていたら精神が病んで死にたくなるような鬱々とした世界観。非常に尖った音楽である。テントのペグを土にトンカチで打ち付ける際カン!カン!と鳴るので、セッションをしている気分になってトンカチを持つ手に力が入った。
 
 

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そして入場。毎年この看板を見るたびにフジロックに来たという実感が湧く。
 
 
RED MARQUEE 12:30〜
DÉ DÉ MOUSE

デデマウスとは、いつもは一人でシンセやPCを使って卓上でエレクトロニカを演奏する人なんだけど、今回はバンドセットだという。
この人の音楽の一番の魅力は「エグいノイズ」だと勝手に思っている。一見ポップでファンタジーな世界観の音楽だけど、どこか毒がある音楽を作る人だと思っている。ファンタジーの裏に隠された狂気というか。そのエグいノイズがバンドの音と重なったときに独特なグルーヴを出していた。特にドラムとのリズムの掛け合いが面白かった。ロールの連打が高速になったみたいブーストしてたりとか。ブレイクの隙間のノイズ音がいちいちカッコ良かった。
 

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 毎年、食べないと気が済まない鮎の塩焼き。焼きたてで皮はパリパリ身はふわふわで塩加減が絶妙。
 

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麺が海老の風味の油そば的な麺類。ちょっとしょっぱかった。

 

 
RED MARQUEE 14:20〜
EDEN

なんか開始が10分以上押していた。どうやら機材トラブルがあったらしく、リハの音のチェックのときに打ち込みの音が途切れ途切れになっていた。
EDENとは21歳のシンガソングライターで、ステージは一人。シンセやPCの卓が真ん中に囲むように設置されていて、ギターを弾きながら一人で打ち込みを操作していた。やっぱり機材が調子悪いみたいで、途中で音が止まったりして何度かやり直しをしていたんだけど、そういうトラブルがあると演者は挽回しようと頑張るし、客も応援する気持ちが湧いて会場が一つになる気がしている。熱い展開だと勝手に思っていた。
1曲目がアンビエントから音が厚くなるキメのあとのブレイクの瞬間、レッドマーキー(屋根があるステージ)の外が大雨で土砂降りになった。なんていう演出かと。これはひょっとしてやばいステージになるかもしれないと僕はテンションが上がったのだけど、もうなんか、外の雨が酷すぎて、途中でレッドマーキーの床に雨が浸水してきたり、PAのほうにまで水がーーって雨のことばっか気になってキョロキョロしちゃって、なんか全然ライブに集中できなかった。でもかっこ良かったんすよEDEN。
 
 
 雨があまりにも酷いので、一旦テントに戻る。雨具に着替え体勢を整えた。
 
 
GREEN STAGE 17:20〜

「君の名は」という映画の大ヒットで「前前前世」という曲が爆発的ヒットを記録したRADWIMPS。国民的バンドとなったいま一番熱い彼らを見ることができて嬉しかった。「DADA」と「おしゃかしゃま」で圧倒的な演奏力を見せつけ、「棒人間」で野田洋次郎の歌詞の世界観に惹きつけられた。もちろん「前前前世」がはじまった瞬間もテンションが上がった。

しかしもっと聴きたい曲がたくさんあった。「有心論」とか「セツナレンサ」とか「オーダーメイド」とか「君と羊と青」とか「トレモロ」とか、RADWIMPSはまだまだ名曲がたくさんあるんだよなあと思いながら、改めて彼らの懐の広さを感じた。

 

 

RED MARQUEE 18:20〜

小沢健二がMステに出演した際、「今年はフジロックに出ます。ブギーバックもやります。」とタモリさんに自らリークしてしまった。まだフジロック公式がオザケン出演の発表前だった。その翌日フジロック公式は慌てて小沢健二出演を発表。その数週間後、スチャダラパーも追加出演が決定。小沢健二は2日目のホワイトステージ、スチャダラパーは1日目のレッドマーキー。「今夜はブギーバック」を披露するのはどっちのステージなのか。もしかしてスチャダラパーのときにオザケンが出てくるかも!?そんな期待が高まりレッドマーキーは人でパンパンで中に入れなかった。少しずつ人の波に押されながらなんとかステージが見えるくらいまでは中に入れた。

 

BOSEが「リクエストタイム」と言いながら「みんな聴きたい曲ある?なにやってほしい?」と煽り、「この曲は前半が長いから後半だけやるね」とか言って、みんなこれが聴きたいんだろ?という風に、いいとこ取りで過去の名曲をオムニバスのように聴かせてくれるというサービス精神。

ラスト2曲あたりで「今夜はブギーバック」が始まった途端、現場は大パニックになった。後ろからどんどん人が必死の形相で押し寄せてきて入口付近だというのにモッシュの波が起こる。

BOSEが言ったオザケンは来てませーーん!」

小沢健二はステージにはいなかった。しかしオザケンの歌は流れているので、オザケンが来たのだと思った人たちが押し寄せてきた。そしてみんな大合唱。オザケンの歌のパートをANIがかわりに歌いブーイングが起こったりめちゃくちゃ盛り上がった。曲が終わってBOSEが「オザケンがいなくても盛り上がって良かった〜。」と。

スチャダラパー楽しかった。見れて本当に良かった。

 

 

 

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カレーを買って、これを持ってグリーンステージでTHE XXを見ながら食べよう。野菜が大きめにたくさん入っていて嬉しい。

 

 

GREEN STAGE 19:20〜
THE XX

イングランドの3ピースバンド。今年のグラストンベリーのメインステージのRADIOHEADの1つ前に出演したという出世ぶり。僕はわりと後方で椅子を設置して座ってのんびり鑑賞するという贅沢を味わった。僕の目の前に外国人の初老の紳士なおじさんと、その娘なのか孫なのか女の子の2人組がいた。初老のおじさんはTHE XXのファンらしくノリノリで踊っていて、娘はそれほどでもなく立ったり座ったり、おじさんは何度も娘を気にして一緒に踊ろうと誘うが娘はつれない。その微笑ましい光景を見ながらTHE XXのステージを見ていたら、なぜかわからないけど泣きそうになったという謎の感動。

いや、だって、遠い異国からわざわざ日本に来て、娘と一緒に好きなTHE XXを見に来て、嬉しそうにはしゃいでるおじさんのことを思うと泣ける。

THE XX、めっちゃ音がタイトでカッコ良かった。無駄な音が無いシンプルな音だった。

 

 

このあと、グリーンステージではヘッドライナーのGORILLAZがはじまるのだけど、GORILLAZを見ずに風呂に行くという暴挙に。

すみません、このタイミングしか風呂に行けなかった。逆にGORILLAZのときなら風呂が空いているだろうと。3日間を過ごすには風呂に入っておかないと体がもたないという判断であります。このあと23:00からyahyelと、深夜0:00からARCA DJ & JESSE KANDA AVを見たかったというのもあるので。

案の定、風呂は比較的空いていた。それでも並んだけど。風呂に入ってリセットできた。これであと2日のりきれる。

 

 

RED MARQUEE 23:00〜
yahyel

急いで風呂に入って、レッドマーキーに急いで向かった。ちょっと遅れて30分くらいしか見れなかった。このyahyel、日本人のバンドなのだけど、上記のMVをyoutubeで見て驚いた。最初聴いたとき洋楽かと思った。まるでJames BlakeとかFKA twigsのような音だ。最近の邦楽は洋楽との境目がなくなってきて、どんどんその差が縮まってきているらしい。
実際ライヴを見て、十分カッコいいバンドだと思った。しかし、どうしてもJames BlakeやFKA twigsと比較して見てしまう。比較してしまうと物足りない。タイトさが足りない。低音が足りない。とか色々。ハードルが上がりきっていたんだと思う。いや、James BlakeやFKA twigsが凄すぎるだけなのだ。どうしても斜に構えてしまった。
 
全然関係ないけど、この時間帯のレッドマーキーは深夜のクラブ仕様になるため、パリーピーポーが多い。パリピが大声で喋っててうるさい。yahyelのライブに集中できない。場所を移動してもウェイウェイしてるパリピがやけに多かった。お前ら喋ってないでちゃんとライブ見ろ。
 
 
RED MARQUEE 0:00〜
ARCA DJ & JESSE KANDA AV

ARCAという人は、ビョークカニエ・ウエストに曲を提供していたり、FKA twigsのプロデューサーでもあるという。

JESSE KANDAは、ポストクリス・カニンガムと言われるビジュアルアーティストで、ARCAやFKA twigsなどのアートワークをしている人らしい。

今回はARCAはDJセットで、JESSE KANDAはVJをやっていた。

しかし、それがとんでもなかった。ARCAのDJは意外にもラテンのノリのアゲアゲなDJ(もっと暗いのかと思ってた。)なんだけど、JESSE KANDAのVJがやばすぎた。簡単に言うとグロ映像。最初は漁の縄がリピートして動いている映像で、シュールな映像だなって思ってたら、豚の死体が腐っていく過程を早回しで液状化するまでの映像とか、足の親指にヒル(緑色の斑点の模様のヒル)が血を吸っているとか、脱腸のどアップ、羊の出産。そんなエグい映像を大画面で流しながら、アゲアゲのDJで煽りまくるという。頭おかしい。狂ってる。変態すぎ。脱腸がリズミカルに出たり入ったりして煽ってきてムカついた。

あまりにもグロが気持ち悪すぎて逃げるように途中退場する人が続出。それまでウェイウェイ騒いでいたパリピが水を打ったように静かになった。クラブの現場でこんな殺伐とした空気になるのは貴重な体験だと思った。しかし、僕も耐えられずに途中で退散。ごめんやっぱ無理。思い出しただけで気分が悪い。

 

 

もう今日は寝ようとテントに戻った。

しかし思った以上にARCA & JESSE KANDAの衝撃があとを引きずった。なぜか知らんけど物凄く凹んだ。帰り道に腹が減ったので途中でなにか買おうかと思っていたけど、食欲がなくなった。おとなしく寝ることにした。

 

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テントに戻る途中、永積タカシの歌がやまびこのように響いていた。ピタミッドガーデンのステージで永積タカシTOSHI-LOW、ゲストに細美武士がセッションをやっていたのだ。なにこの癒しの空間。さっきの地獄みたいな殺伐した現場とのギャップがすごかった。永積タカシの歌声に癒されて救われた気分になった。

 

2日目につづく