FUJI ROCK FESTIVAL 2017 7.29(Sun.) 3日目最終日
フジロックに行ってきた。3日間。
1日目、2日目に引き続き、3日目最終日です。
1日目
FUJI ROCK FESTIVAL 2017 7.27(fri.) 1日目 - 音楽と映画のブログ
2日目
FUJI ROCK FESTIVAL 2017 7.28(Sat.) 2日目 - 音楽と映画のブログ
1日目と2日目は雨に悩まされた。3日目も朝から雨だったら心が折れていたかもしれない。
起床 9:00
朝起きると、晴れていた。そして、昨日びしょ濡れになって干していた雨具も乾いてくれた。よかった。これで今日1日を乗り切れる。
そして、このあと朝から風呂に行くことにした。
1日目の夜は風呂に入った。2日目は風呂に入れてないうえに、大雨に打たれた。そろそろ体の疲労も限界だ。ここで一旦リセットが必要だ。無理は禁物だ。
風呂上がりのコーヒー牛乳が神がかり的な美味しさを発揮した。風呂は結構混んでいて、洗い場で全裸で行列に並ぶ「囚人スタイル」という屈辱を受けたけど、背に腹はかえられない。旅の恥はかき捨てである。
食堂でカツ丼を食べた。家庭的な優しい味。味噌汁が嬉しい。おいしい。思えばこの3日間カツばっか食っている気がする。
この看板、なんだかんだ毎日写真を撮らないと気が済まない。
フジロックの愛されキャラ「ゴンちゃん」
いたるところにいる。
川の中にも。
戸川純を見に、カフェドパリに向かう途中、フィールドオブヘブンが入場規制だと言われ、ボードウォークで迂回することに。
こんな時間にヘブンが入場規制になるなんて珍しい。いま何がやってるんだろうと、タイムテーブルを見たら、LOVE PSYCHEDELICOだった。なるほど。
ボードウォークを歩いていたらLOVE PSYCHEDELICOの音だけ聞こえてきた。
ちょうどいいタイミングでLast Smileが始まった。ちょっと足を止めて森の隙間から聴いた。こんな聴き方もなんかおつなものである。贅沢な気分に浸った。
会場の一番端にあるステージ、Café de Parisに到着した。結構遠かった。サーカス小屋のような造りの建物である。
戸川純がボーカルで、VAMPILLIAというバンドが演奏するという形態なんだけど、これがまた激情カオティックエモだった。パンクとはこういうことを言うのだと思う。狂気が一周回ってアンビエントになったような世界観なんだけど、狂気が隠しきれない。戸川純は座って歌っているので、基本姿が見えない。たまに感極まるところで立ち上がる。
戸川純「愛してるって言わなきゃ殺すぞ!!!」
客「うおおおおおお!!!!」
戸川純が立ち上がっただけで盛り上がる。戸川純の存在自体がパンクだった。そしてその脇を固めるVAMPILLIAがポストハードコア集団だった。バイオリンの女の子の演奏がカッコよかった。メタル畑のデスボイスを出すガタイのいい男に、銀髪の女の子に、スーツにメガネのインテリに、目の下に黒い化粧をした男とか、個性溢れるビジュアル。見た目に統一感がないのになんか貫禄がありそうなこの感じ、すごく渋さ知らズオーケストラっぽい雰囲気がする。なんだけど、戸川純の存在感が強すぎて逆にまとまって見える不思議。VAMPILLIAという集団が戸川純という妖精を魔法で召喚したみたいなファンタジーを感じた。いや、逆か、戸川純がVAMPILLIAを召喚したのか。めちゃくちゃモッシュになった。戸川純やばかった。
毎年、飲まないと気が済まない朝霧ヨーグルト。濃厚なミルクの味。
イギリスのエレクトロニカ。一人の名義なんだけど、今回はバンドセットでの来日らしい。こういう音響系のエレクトロニカは大好物。音の響き方に神経使ってるストイックな感じがとてもいい。途中でサンプラーかなんかで「キン!」って音を出していたのが印象的で、そういう繊細な音をブレイクで表現するのってすごく繊細な仕事だと思った。
このボノボさん、ベースと、サンプラーとか足元のペダルとかループを使ってて、ベースを演奏しながら機材いじりまくってたときが何度かあったんだけど、忙しすぎて笑った。欲張りすぎ。だって右手がサンプラーで塞がってるのを、ベースの左手はハンマリングで対応してたりしてあきらかに手が足りてない。そこまでしてもベースを弾きたいBONOBOが愛おしかった。でも自分でやりたいんだろうな。バンドメンバーいっぱいいるのにわざわざはけさせてまで一人でやってたときとかあったもんな。
BONOBO最高でした。大好き。
腹が減ったんだけど、ホワイト周辺で一番腹に溜まりそうなのがこのカレーだった。肉がケバブの肉で、チーズ入り。
アイスランド出身のシンガーソングライター。
2013年のフジロックのホワイトステージに出演していて、そのステージを見て以来ファンになった。また今回も同じホワイトステージで、しかも同じアイスランドの同郷のビョークと同じ日の出演とあって、ÁSGEIR → Bjorkのこの流れは激アツ。とか思ってたけど、なんだかんだ、次のグリーンステージのビョークに早めに移動しなきゃとか色々ソワソワしちゃって、あんまりゆっくり見れなかった。残念。
いよいよラスボス、ビョークの降臨である。
今回のセットはストリングスが後ろにずらっと10人くらい並んでいて、真ん中にARCAがいた。後ろの大きなスクリーンにVJやMVを映していたシンプルなセット。巨大なスクリーンの映像が美しくて壮大だった。花とか虫とか鳥がテーマの映像が多かった。
「Come To Me」という曲のとき、鳥が義体化している映像が可愛かった。あの映像ってMVとかになってるのかな。あれもっかい見たい。
そして、Jogaがはじまったとき、僕は「きたーーーー!!」と思わずちょっと大きめの声がでてしまった。今回のセットはストリングスがいっぱいいる。ストリングスとの掛け合いが見所のJogaとかやってほしいと思ってたので、特に嬉しかった。
ビョークの歌い方が自由すぎてリズムを崩しまくる。頭の拍がわかんなくなる。もう演歌みたいなもんだからねビョークの歌は。コブシも効いてるし。あきらかにストリングスと1拍くらい大きくズレたときがあったんだけど、それぞれが完璧に演奏をこなしているので時空が歪んだみたいになった。映像でも大地が割れてたし。あのポリリズムは本当にスリリングだった。
しかし、アレンジに不満があった。できれば演奏はストリングスだけで聴きたかった。後半のブレイクもカットされていた。あのブレイクがヒリヒリして良いのに。 いや、つまり2001年のヴェスパタインツアーのときのあの緊張感のあるJogaが聴きたかった。
Joga → Unravelという流れが最高だった。セトリは以外と昔の曲も結構やってくれた。Isobel、Bacheloretteも嬉しかった。やっぱ4枚目までの曲が好き。そして一番好きなアルバムは4枚目のVespertine。しかしなぜかヴェスパタインからは1曲もやってくれなかった。ちなみに僕はUnisonという曲が一番好き。すごく贅沢を言うとヴェスパタインツアーのときのセトリをそのまま再現してほしい。更に言うと2017年バージョンのアレンジで。ヴェスパタインのことばっか言ってほんとすいません。
なんの曲のときか忘れたけど、途中でステージの中で花火がバシュ!って上がってビビった。どういう構造?ステージが燃えないのかと心配になった。あの演出すごかった。
最後にハイパーバラッドをやってくれた。本当に嬉しかった。飛び跳ねて喜んだ。足が痛くて限界だった。やっぱりこの曲を聴かないと気が済まない。サビの部分でステージの後ろ側から大きな打ち上げ花火が上がって終わってしまった。寂しい。一曲目のはじめからもう一回見たい。
出口のゲートに、「SEE TOU IN 2018!!」の看板が。来年もまた絶対来たいと強く思う。ありがとうフジロック。最高の3日間でした。
テントサイトに戻ると、入り口付近にイカ焼きのいい匂いにつられた。イカ焼き、フライドポテト、たこ焼き、ビールを買った。こんなに買ってしまって豪遊じゃないか。いいんだよ、今日は最終日、好きなものをいっぱい買えばいい。せっかくの年に一度の楽しいフジロックだ。今日くらい贅沢すればいい。心の声が聞こえてきた気がした。カイジという漫画の地下の強制労働編での缶ビールのくだりを思い出した。1000円くらいの買い物でこんなにも幸せになれるなんて。
そして、コーヒーを飲みながらの一服。こんな当たり前のことが、アウトドアならなんでも美味く感じる。
翌朝は7:30くらいに起きた。翌朝は快晴。日差しが暑かった。
テントを急いで片付け、宅急便で送った。
帰りは新幹線で東京に帰る。越後湯沢駅まではシャトルバスで約45分。
越後湯沢駅までの会場からのシャトルバスが絶望的な長蛇の列だった。1時間くらい並んだ。
越後湯沢駅周辺で蕎麦を食べた。へぎ蕎麦というのが新潟の名物らしい。この蕎麦が美味すぎた。めちゃくちゃコシがあってツルツルでしこしこ。これすごい。
天ぷらも衣がめちゃくちゃサクサクでびびった。舞茸がサクサクすぎ。
そして新幹線に乗って帰宅。家に到着したのが17時くらい。家に帰るまでがフジロックである。
今年も最高の3日間でした。また来年も行けたら嬉しい。本当にありがとうございました。