岡崎体育ワンマンツアー「キミイロハートⅡ」@Zepp DiverCity TOKYO 2017.10.9

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岡崎体育のワンマンライブに行ってきた。

 

いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの岡崎体育。最近出す曲出す曲ぜんぶバズってる。いやまじで。岡崎体育ってどんな人なのか、知らない人に説明するならとりあえず「MUSIC VIDEO」っていう曲があってぇ

 

この、世の中のJ-popのMVのあるあるネタを皮肉った曲、僕はこのMVをYOUTUBEで見たのが岡崎体育を知ったキッカケだったんだけど、はじめて見たときは衝撃だった。すげえ共感した。なんて面白いんだと。ムカつくほど面白い。やられたって思った。J-popのMV業界に風穴を開けたと思う。才能に嫉妬した。

でも正直、この1曲だけの1発屋だと思っていた。

 

しかし、そのあとの「感情のピクセル」という曲のMVで僕は完全に叩きのめされた。

J-popだけじゃなく、邦楽バンドにも風穴を開けてしまった。

邦楽ってこういうバンドいっぱいいるよね。っていう。もう岡崎体育が真面目な顔でバンドやってる絵面だけで笑える。出落ちだと思ってたらサビが秀逸だった。いままでこんなエモいサビがあったかい?ここ10年の邦楽バンドを見渡してもこのサビが一番エモいんじゃないかって思うくらい名曲だと思う。いやマジで。

しかし、この曲はロックバンドを馬鹿にしていると批判され炎上した。なんだけど、僕はこの曲が炎上すればするほどこの曲がロックだと感じてしまった。そもそもロックってなんだっけ。

 

もしかしたら、岡崎体育って人は、バンドに対してコンプレックスがあるんだと思う。この「FRIENDS」って曲に彼の本音がつまっていた。鬱屈とした闇が彼の真骨頂なのかもしれない。この曲が尖りすぎていて心に突き刺さった。


「バンドざまあみろ!」というゲスい曲なんだけど、パペットのてっくんが「この曲が終わってしまえばただの布切れだけど」とか言うので泣きそうになってしまった。自分でもどんな感情なのかわからない。僕も相当疲れているのかもしれない。

だって、本当に友達がいなくて、本当にパペットだけが友達なんだとしたら相当ヤバいし、想像しただけで泣けるなって。そんなわけないと思うけど。

 

昔バンドを組んだこともあったらしいけど、いまは一人で音楽をやっている。一人のほうが自由な表現ができるのだろう。きっと一人でのし上がることにこだわってそう。

岡崎体育はステージでは一人でPCのスタートボタンをポチっと押してボーカルもやっていた。正直ライブの音は宅録の音源の音という印象で、音が軽く感じたし、ライブ感がなかったのが勿体無いと思った。

せめてもう一人、音を出すことに専念するパートナーがいたら。例えば、電気グルーヴだって、group inouだって2人だ。ステージに最低でももう1人ほしい。ステージじゃなくてもPAの裏方でもいい。せめてもう一人リアルタイムに音をアレンジしてくれる人がいたら、この岡崎体育の音楽の面白さの幅はもっと広がるはずだとヤキモキしてしまった。このカラオケスタイルで果たしてどこまでのし上がれるのだろう。

 

でも、そんな音が小さいとか、低音がどうのこうのとか、細かいことは一旦おいといて、僕は岡崎体育のライブを現場ではじめて見て、とにかく楽しかった。ちょっと違うかもしれないけど、お笑いの舞台を見に行ってる感覚になった(バカリズムとか)。なにか新しいジャンルが切り開ける可能性がこの人にはあるのかもしれない。そんな期待が膨らんだライブだと思った。

 

これからも1人で表現するスタイルを貫いてほしいって思うし僕は応援している。