トリプルファイヤー@下北沢近松 2017.10.29(sun)

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トリプルファイヤーっていうバンド、知ってます?

僕はいまやばいくらいこのバンドにハマってしまった。中毒性が半端ない。

 

しのごの言わずまずこの動画を見て欲しい。

 

 

いや、なんかさ、

「なにこれ?」って思うじゃん?

でも、よくよくちゃんと聞いてみたらすごいんすよこのバンド。

 

「だらしない54-71」と称されているのがすごく的を得てると思うし、たしかに54-71の世界観に近いけど、この衝撃ははじめてゆらゆら帝国の「3×3×3」を聴いたときの衝撃とか、Shing02の「緑黄色人種」を聴いたときの衝撃のようだと思った。

ぜんぜんだらしなくないというか、めちゃくちゃヒリヒリの緊張感のなか、ギリギリのキワキワを攻めまくった鋭く尖った音楽だと思う。

タイトな演奏はもちろんなんだけど、とにかくボーカルの存在だと思う。こんなボーカル見たことない。下手したらグズグズに滑りまくる。ギリギリのスタイルだと思う。そんなボーカルをバンドは超絶タイトに削ぎ落とした音でひたすら刻んで支えている。一切誤魔化しができない。一瞬でも気が抜けない。ちょっとでも崩れるとすべて崩壊しそう。裸一貫のスタイル。潔すぎ。なにこのスリル。

そんなトリプルファイヤーのライブを下北沢近松というライブハウスに見に行ってきた。下北沢近松というライブハウスは今年オープンしたばかりの新しいライブハウスらしい。

で、トリプルファイヤーのライブ、僕は今回はじめて見に行ってますます彼らのファンになってしまった。

とりあえず「銀行へ行った日」って曲があって、内容は「銀行に行った」だけなんすよ。銀行に行っただけでなにかをやり遂げた気分になってその日一日が銀行に行っただけで終わるとか、すげえわかる。めちゃめちゃ共感する。いまだかつてこんなに歌の歌詞で共感したことがあっただろうかってくらい僕の心に突き刺さった。「銀行に行った」ってだけの、こんなに内容が薄いのに、なんでこんなに僕は熱くなってるんだか本当にわからない。

あと、「戦争の話」って曲があって、この曲、まじでびっくりしたんだけど、ちょっとYOUTUBEとかにUPされて無いから聴かせられないのがもどかしい。CDで是非聞いてほしい。なんなら僕のiTunesで無理やり聴かせたいくらい。

なんか、「もうやめようよーー!戦争の話〜」

っていう内容。それだけ。さっきの「銀行に行った日」と同じパターンなんだけど、この曲の凄さって、例えば居酒屋で友達が戦争の話をしだしてうんざりしてるっていうシチュエーション。その「もうやめようよ〜!」の言い方が、本当に友達に言ってるようなトーンで、「はい。」「はい、じゃあ、」「あ、はい。」「やめようよ〜!戦争の話」「はい、」って、話題を変えたいけどなかなか話を変えられない。そんな相槌をリズムに合わせて曲にしちゃったという。斬新。そんな独特な気まずさの「間」をリズムとして音楽にしちゃうってすごいなって。僕は相当な衝撃で、この興奮をもっと誰かに伝えたいんだけど、やっぱり僕のiTunesでよければ一回聴いて欲しい。

なんかもう一人の見えない会話の相手が見えたんすよ。戦争の話を熱く語ってる見えないもう一人が見えた気がした。まるでシチュエーションコントのようだった。バカリズムの笑いの世界観に近い。バンドにもこんな表現があるんだなって感動した。

しかも、うんざりしてる話の内容が「戦争の話」っていうのも絶妙だ。ちょうど僕も最近戦争の話にはうんざりしていたところだったので奇遇だなって思った。

 

もうだめだ、このバンドのツボにハマりすぎた。聴けば聴くほど中毒になってしまってまずい。