ビバラポップ@さいたまスーパーアリーナ
ビバラポップというフェスに行ってきた。
このイベントはビバラロックのポップバージョンという、アイドルフェス。ピエール中野(凜として時雨)と大森靖子がプレゼンターとして開催されたもので、両者のゆかりのあるアイドルがたくさん出てきた。
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NEWS | VIVA LA ROCK EXTRA 「ビバラポップ!」
僕は、欅坂46、BiSH、Maison book girlが見たくて行ったわけですが、その3組だけでも満足した所存でございます。
14:30頃、現場に到着、さいたまスーパーアリーナ付近にもステージが設置されており、食べ物屋の屋台や物販があったり、お祭りムードでした。
わりとのんびり来てしまったので、そそくさとたまアリの会場へ、
15:05〜
sora tob sakana、このグループは全く知らずに、前日にyoutubeで、上記の曲をはじめて聴いて、これは見ておかなきゃいかんと。
ああ、好きなんすよこういう音楽。いよいよアイドルの世界にもこういうポストロック系の音楽が取り入れられるような時代になったんだなと。最近こういう「音楽はガチで作ってます」というグループが増えてきた気がする、それこそこのあとに出るBiSH然り、Maison book girl然り。アイドルっぽくない音楽…いや、違うな、そもそもポストロックがただマイナーなジャンルってだけなんすよね。そんな一部の人にしか刺さらない音楽でアイドルという巨大な国に勝負を挑もうとしているのが熱いじゃないかと。
熱くなってしまった。たったこの1曲で。
と、思ったら、この曲もすごいかっこいい。
で、この曲を作ってる中の人の動画を見つけた。
もうさ、これインストバンドとして十分カッコ良いやん?
こんな曲をアイドルに歌わせるっていうのだからすごい。いや、BABYMETALが海外でウケるんなら、このポストロックアイドルもヨーロッパとかでウケるんじゃないすか。いやホントに。これは是非、バンドの生演奏でのsora tob sakanaのライヴが見たくなってしまった。
このあとのMaison book girlがはじまる前に、スクリーンのLEDが故障するという機材トラブルがあり、復旧作業で30分ほどMaison book girlの開始が遅れた。
なかなかライブがはじまらないが、お客さんは静かに待っていた。会場のBGMにBiSの「nerve」という曲がかかったとき、あちらこちらからコールを叫ぶ客が現れ、徐々に盛り上がっていくという現象が起こった。そこから立て続けに「怪盗少女」「誰よりも高く跳べ!」「制服のマネキン」など、歴代アイドルソングのアンセムが流れ出し、音量が上がった。ツイッターを見ると、ピエール中野の仕業だった。
BGM音量あげました! #ビバラポップ
— ピエール中野 凛として時雨 (@Pinakano) 2018年5月6日
ただ待たせるのも申し訳ないので楽しんでもらおう精神。粋だなって思った。
主催者がステージの上から機材トラブルの説明をすると、客席から拍手が起こった。暖かい現場だなって思った。
15:35〜
Maison book girlとは、変拍子を多用するエレクトロニカのアイドル。こういう変拍子ぎみのエレクトロニカの音楽でアイドルやってるグループって以外と少ないんじゃないすか?僕はこのグループの「rooms」という曲がとても好きなんですが、途中何度もブレイクがあって、ライヴではブレイクで音が止まるたびに照明が真っ暗になるんです。そのブレイクが緊張感があって気持ちがいい。今回さいたまスーパーアリーナという大箱で、それが体験できたのが嬉しかった。あんなデカい会場が真っ暗になりシーーンとなる瞬間が壮観で鳥肌がたった。このグループはデカイ会場ほど映えるなって思った。音がシンプルでタイトな分、会場が大きければ大きいほどその余白が強調されるのかも。ああ、この環境で観れたことがすごくラッキーだと思った。それがどれくらい価値があることなのかみんなちゃんと気づいているのだろうか。僕は震えるほど「すごいものを見た」くらいに思っているんだけど。
Maison book girlが間違いなくこの日のベストアクトでした。
16:05〜
BiSH
BiSHといえば「オーケストラ」ですよね、しかも、上記の野音のライブ映像、これがすべてであると言ってしまっていい。ああ、この映像は何度見ても鉄板で泣ける。やっぱりBiSHを見に来たからには「オーケストラ」聴きたいっすよねえ〜。とか思ってたら、1曲目が「星が瞬く夜に」という曲だったんすよ。で、2曲目も「星が瞬く夜に」。あれ、ちょっと待って…。
というのも、このグループ、過去にTokyo Idol Festivalというイベントで「星が瞬く夜に」を9曲連続同じ曲というセトリをやったことがあった。それはそれでパンクだよね。そんなことをやってのけるBiSHやべえ、と。当時僕は感銘を受けたのだけど、いざ目の当たりにすると動揺した。まじで動揺した。え、まさか今回もエンドレス「星が瞬く夜に」地獄の回なのか…?
というのは2曲目までで、3曲目からは別の曲になってホッとしたし、オーケストラもちゃんとやってくれた。よかった。オーケストラが聴けて本当に良かった。じゃあなんで2曲やったんだ??フェイントか?というか最後の曲も「星が瞬く夜に」だったから結果3回やってるわけだけど。いやこの曲もカッコイイんだけどさ。
それにしても、アイナ・ジ・エンドの歌声は本当にいい声だった。胸の奥をグイッと持ってかれた。この歌声は日本の宝かもしれない。いや本当に。
17:25〜
不動のセンター平手友梨奈がスケジュールの都合で不在。志田と原田が活動休止中。そしてこの日は今泉が体調不良で欠席。21人から4人がいない、17人体制での欅坂のステージだった。平手の代わりにセンターを各曲ごとに他メンバーが代役をしており、抜けたメンバーの穴をカバーしながらという体制は、相当大変そう。もしかしたらいま欅坂46は正念場なのかもしれない。
正直に言うとやっぱりセンターの平手がいるステージが見たかった。平手が今日は居ないと知ってガッカリもした。だけど、すごく勝手なことを言うと、代わりにセンターに立っていたメンバーの姿がめちゃくちゃ良かったんすよね。特に不協和音の菅井さんがカッコ良かった。普段おっとりしてるイメージの子があんなクールにキメるんだっていう。ギャップ萌えってやつです。このグループはこんだけたくさんのポテンシャルをまだ隠し持っているのかと。
「この不完全な状況にドラマを感じて感動してしまっているかもしれない病」。という病に侵されている。アイドルファンというのは本当にタチが悪い。色々勝手なことばっか言ってすいません。
セトリも攻めた神セトリだったんだけど、ひとつだけ、あとひとつだけ言っていいですか。
一番聴きたかったサイマジョ、やってくれなかった。
そんな感じで、めちゃくちゃ楽しかった。
俺得の神イベントでした。
楽しかったビバラポップ。また来年もやってください。